「愛こそすべて」「愛し愛され生きるのが人生の醍醐味」…そんな<恋愛至上主義>が当たり前でそれを疑わない社会。でも本当に「愛する人と出会い、結婚して、家族を作ること」だけが幸せと言えるのだろうか。
この物語は、<恋愛至上主義>が常識化した社会を生きるひとりの女性が、恋人を作ることや結婚を勧めてくる周囲と向き合い、自分と向き合い、更には将来にも向き合いながら、「自分は何者なのか?幸せの形とは何なのか?」を見つめていく、千差万別の幸せのカタチと希望に溢れた、多様性が叫ばれる今に相応しい新たなノットヒロインムービーズの最新作です。
主人公の女性・蘇畑佳純(そばた・かすみ)を演じるのは、第94回米アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した2021年公開の『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)でヒロイン・渡利みさき役を務め、第45回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞。
世界を席巻する目覚ましい活躍をみせて、映画だけでなく、歌手としても活躍している三浦透子。
「ふつうはひとつじゃない。そんな当たり前にちゃんと気づくことが出来たのは、彼女の目を通して世界をみる機会をいただけたからだと思っています。」と蘇畑佳純を演じることで、自分と向き合う時間になったという。
監督を務めるのは、初監督作『あの日々の話』が第31回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門に正式出品、その後も映画『僕の好きな女の子』や数々のドラマの脚本を手掛け、また自身の劇団「玉田企画」のすべての作品で作・演出を担当している玉田真也。
脚本は、1992年、伝説の子供番組として今も語り継がれる『ウゴウゴルーガ』(CX)で放送作家デビュー後、映画『his』(20/今泉力哉監督)、『カフカの東京絶望日記』(19/加藤拓也・坂下雄一郎監督)、『青きヴァンパイアの悩み』(21/井口昇監督)などの原作・脚本を務め、ドラマや映画など幅広い分野で活躍中のアサダアツシ。
制作は、『勝手にふるえてろ』(17/大九明子監督)、『寝ても覚めても』(18/濱口竜介監督)、『愛がなんだ』(20/今泉力哉監督)、『本気のしるし』(20/深田晃司監督)を手掛けてきたメ〜テレと、制作会社ダブ。本作は新進女優と次世代監督がタッグを組み、「不器用に、でも一生懸命“今”を生きるヒロインたち」をそれぞれの視点で映画化するプロジェクト、“(not) HEROINE movies”=ノット・ヒロイン・ムービーズの『よだかの片想い』(9/16公開)に次ぐ、第三弾公開作品として制作された。
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【コメント】
<三浦透子>
ふつうのこと、ふつうだと思っていたことについて、一度考えてみる。まっさらにして、自分と向き合ってみる。蘇畑佳純を演じていた時間は、そういう時間でした。
ふつうはひとつじゃない。そんな当たり前にちゃんと気づくことが出来たのは、彼女の目を通して世界をみる機会をいただけたからだと思っています。
そんな出会いをくださった、この作品に関わる全ての皆様に、改めて、感謝の気持ちでいっぱいです。
ひとりでも多くの方に、彼女の人生に触れてほしいです。映画館で観ていただけることを心から願っています。
<玉田真也監督>
みんなで同じ目標を共有できて、チームで作品を作っていると感じられる居心地のいい現場でした。
結果、自分が今作れるベストの映画になったと思うし、同時に今後への課題も見えて、この映画に携われてよかったです。
三浦さんをはじめキャストの皆さん、スタッフの皆さんにとても感謝しています。
早くたくさんの人に観てもらいたいです!
【スタッフ】
監督:玉田真也、 企画・脚本:アサダアツシ
【キャスト】
三浦透子 他
物心ついた頃から「恋愛が何なのかわからないし、いつまで経ってもそんな感情が湧いてこない」自分に不安を抱きながらも、マイペースで生きてきた蘇畑佳純(そばた・かすみ)は30歳になった。大学では音楽の道を志すも挫折し、現在は地元に戻りコールセンターで苦情対応に追われる。妹の結婚・妊娠もあり、母から頻繁に「恋人いないの?」「作る努力をしなさい!」とプレッシャーをかけられる毎日。ついには無断でお見合いをセッティングされる始末。しかし、そのお見合いの席で、佳純は結婚よりも友達付き合いを望む男性と出会う…